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本屋さんで見つけた2冊

「京都怪談 おじゃみ」 神狛しず
 題名にひかれて、ちょっと立ち読みしたら、結構おもしろかった。出たばかりの本なので図書館にはないだろうと買ってしまった。”おじゃみ”は第4回「幽」怪談文学賞の短編部門の大賞作品である。6つの短編の内の1つである。6つとも、京都弁を駆使して、舞台は京都の古い町屋である。暗い町屋の中でくりひろげられるこわ~いお話。おもしろかった。京都弁がとにかくおもしろかった。京都人に声を出して読んでもらったら雰囲気がでるだろう、とも思った。

「くじけないで」  柴田トヨ
 柴田トヨさんは今年98歳になられる。90歳を過ぎてから詩作をはじめられたのだ。
どの作品も、帯の写真をみなければ、100歳に近い方の書かれたものと思えない。みずみずしい感性にあふれている。年を重ねてもこんなふうであったらいいなと思った。
 風と陽射しと私
   風が
   硝子戸を叩くので
   中に入れてあげた
   そしたら
   陽射しまで入ってきて
   三人でおしゃべり
   
   おばあちゃん
   独りで寂しくないかい?
   風と陽射しが効くから
   人間 所詮は独りよ
   私は答えた

   がんばらずに
   気楽にいくのがいいね

   みんなで笑いあった
   昼下がり

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by babamama_123 | 2010-07-09 23:06 | 読む | Comments(0)