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思いでの庭


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 ソフトグランドエッチング、腐食45分
末娘が生後5か月から小学校1年の終わりまでの7年間、四国の高松市にすんでいたことがあった。借り上げ社宅の家は、四国を東西に横切る幹線道路に面していて、家屋は小さく古いけれど敷地はひろかった。なんでも、持ち主のお爺さんが、妾宅にたてたのだとか・・・・北の台所の窓から屋島が見え、麓の海岸まで歩いて1時間ほどのところにあった。
家は敷地の真ん中にあって、裏庭も表庭も広々としていた。生涯、それまでも、それ以降もこれほど広い家にすんだことはない。子供達にとっても完璧とはいえないけれど恵まれた住居だった。
南側の庭の先は国道で、7年もすると、交通量が増え、早朝から深夜まで、大型トラックがひっきりなしに走るようになった。住み始めて一年ほどたったころ、庭のブロック塀にまん中あたりが他より新しいのにきがついた。近所の地元の方の話では、男女二人が乗った乗用車が突っ込んで、亡くなったのだとか。その前後、お妾さんの家だったというのも聞いて、なんだかゆうつになってしまった。それに、たえまない車の走行音で、一日中家の中にいる私は半ば低周波障害の症状がでていたような気がする。そんな母親と引き換え、父親と子供達には天国のような家だった。父親は広い裏庭にピートモスを埋め、家庭菜園を作った。塀沿いにあった柿木とイチジクの木には鶏糞をたっぷりうめこんだ。その効果があって、巨大なイチジクが家でたべきれないほど毎日とれた。台風の近づくころ、イチジクをとって近所に配ったり、ワインで煮てコンポートとかいうのや、ジャムにしたりしたけれど、売れ行きはわるかった。
菜園にはトウモロコシ、茄子、すいか、カボチャ、トマト、キューリを植えた。とりたてのキューリのみずみずしくて美味しかったのを今でも覚えている。柿は渋柿で吊るし柿にした。父親は今では想像もできないほどエネルギッシュで、庭仕事もさることながら、実に行動的だった。言い出したらきりがないほどいろいろ遊ばされて、彼は、竜宮城の浦島太郎の気分であったにちがいない。
 又庭には珍しい生き物がいろいろ潜んでいて、私にも驚くことが多かった。冬、栗毛色のきれいないたちが縁の下からとびだしてきたり、小枝かと思ったらナナフシという昆虫だったり、黄色と黒、ピンクと黒の縞模様の蜘蛛がたくさんいたり、雨季にはアマガエルや、赤い蟹が庭をはっていたり、帯紐のような縞模様のへびやら、もちろん青大将も、ナメクジもたくさんいた。
 婆さんにとっては、苦楽様々いろいろなことがあった庭だった。3人いっしょくたにして、育てるのに夢中で、苦いのなんのと愚痴をこぼす暇もない日々だった。
あんなこと、こんなこと、あったでしょう・・・、子供達はおぼえているかしら。

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by babamama_123 | 2011-05-23 12:31 | かく | Comments(1)

手前みそ

昨日、リハビリから戻ると、玄関先に段ボール紙に包まれた小さな箱があった。横文字で、住所と宛名が書かれている。ロサンゼルスに住む末娘からの小包だった。
 10日ほど前、娘との電話で、お味噌を作った、と聞いた。とってもおいしいんだ、と自慢するので、一握りでいいから封筒にでもいれて送って欲しい、と頼んだ。味噌にはテキーラを入れたというので、味わってみたいと思った。
 早速小包をほどいてみると、お味噌はプラスチックの密閉容器にいれられて、手書きのラベルまではってある。ラベルには、食べかたまでかかれていた。夕食に、マニュアル通り、セロリにつけて食べてみた。
昆布のうまみがしっかりでてとてもおいしい、何と言っていいのか不思議な味である。テキーラの効果なのだろうか。日本のお味噌とはやっぱりどこか違うと思った。爺さんも、おいしい、美味しいと食べた。
 それにしても、我が娘ながらよくやると感心した。私は味噌を作ったことがないが、末娘が小学校に上がる前、始めて梅干しをつくったことはある。タッパーウエアの容器を使うと上手くできると聞いてやってみたのだった。ところが、できあがった梅干しにはうっすらと白いカビがはえていた。その年は猿年で冷夏だった。猿年の梅干しにカビができると、縁起が悪い、という風評も聞いた。迷信だろうと思ったが、夏の終わりに、父が急逝した。それ以来梅干しはつくっていない。
どちらかというと体育系の末娘が味噌づくりをするなんて、驚いている。料理も針仕事も苦手の子だった。今は二人の子供のために、身体のためによい生活をしているらしい。
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by babamama_123 | 2011-05-22 00:54 | 日々の記録 | Comments(2)

節約料理

最近お料理するのが億劫になってきました。今晩は何を食べようか、と考えることさえ面倒になります。食材が揃っているスーパーが遠くになって、献立をたてるのに一苦労。できるだけ簡単で栄養素もきちんと取れるものと、考えるだけで疲れてしまいます。
今日は残りもの一掃料理にしました。
1.豚肉のイタラー油ソテー
   豚肉に塩コショウし、小麦粉をまぶし、卵をくぐらせ、パン粉をまぶす。
パン粉には、パセリのみじん切りを合わせておく。
 上から、イタラー油とオリーブオイルをかけ、オーブンで焼く。
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2.ジャガイモのさらだ
  ゆでたジャガイモに、人参ジュースの搾りかす、パルメジャーノレっジャーノの粉、みじん切りキューリのピクルス、マヨネーズを混ぜる。
3.ほーれんそうの白和え
 ホウレンソウを茹でて3㎝位に切る。
豆乳ヨーグルトにすりごま、お醤油少々を混ぜたもので合える。
豆乳ヨーグルトはケフィア菌を使った自家製。
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豆乳パックは、開いて、お肉や魚の調理用まな板に使います。
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by babamama_123 | 2011-05-19 16:21 | Comments(0)

この頃思うこと

東北関東大震災から何故か気持ちが落ち着かない。
朝、TVをつけると、”頑張れニッポン!!”のこだまが耳に飛び込む。新聞を広げれば、一面に踊っている‘がんばれ・・”の大きな文字が目に飛び込む。なんだか、”一億総決起せよ”の掛け声にもにて、被災者でもないのに、それを聞き、見るたびに、私はなんだか落ち着かなくなって、疲れてしまう。そして今まで頑張ってきたあげくのはてがこれなのだと、むなしさにがっくりきてしまう。被災当事者の方々をおもうと気持ちが落ち着かなくなる。
 この間、宮沢賢治の童話”グスコーブドリの伝説”を読んだ。
東北は、昔から天災の多い土地だ。地震だけではなく気候の異変もある。寒さの夏は収穫がなく、飢饉に見舞われる。ブドリの両親は、飢饉の年に、わずかの食糧とブドリと妹の二人の子供を家に置いて、山奥に姿をけしてしまう。せいじんしたブドリは縁あって火山研究所に入る。火山を爆発させ、そのガスを利用して、気温を調整するという研究所に入った。ぶどりは火山に赴き、自分を犠牲にして爆発を起こし、火山ガスを空中にまき気温を調整することに成功する。以来その土地は稲がたわわに実って、人々は餓えから救われたというお話。
 又ずいぶんまえSF小説で、海底にもぐって岩盤の運動を抑え、地震をおこさないことに成功したという話を読んだ。なんという題だったかおもいだせないけれど、巨大地震から日本が救われる物語だった。
地震エネルギーがたまって、80パーセントの確率で近々地震が起きることが予測できても、防ぐ手段は、まだない。地震エネルギーを吸収して、利用することはできないのだろうか。グスコーブどりの伝説を読んで、そんな空想にふけってしまった。

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by babamama_123 | 2011-05-19 15:52 | Comments(0)

リハビリ再開

毎日が休みのような婆にとって、連休もゴールデンウイークもあったものではないけれど、先週世間は長い休みだった。連休の間にある平日も、休日出勤の代休にあてて、我が家の働き人はなんと10連休となった。なまってしまった身体に鞭打って、月曜から出勤遊ばされた。
婆のリハビリも月曜から再開。朝の家事をすませて駅西口近くの整形病院に向かった。
家から400メートルくらいのところにある踏切をわたると松尾七社の1という神社がある。三角形の1辺は他の2辺の和より短い、に従って、婆は神社の境内を通って病院にいくことにしている。神社は旧山陰街道に面していて、小さくて目立たないせいか普段お参りする人をみかけない。
 ところがその日鳥居の前に自転車があって、その横に男の人が携帯用の椅子に座っていた。婆と同年輩くらいの男性である。彼はうつむいて、神社の写生をしていた。この人を見かけるのはこれで3度めだった。始めは鉛筆で鳥居を全面にその奥の社と木立、落ち葉を細かく鉛筆で描いていた。今日はそれに着彩をほどこしていた。全体が淡い色調で、静かな雰囲気がでている。大分かきこなしているらしい。とてもすばらしいのでつい話しかけてしまった。彼は気持ちよく他の写生もみせてくれた。西京近辺の神社や旧家を描かれていて、冬に個展も計画しているとか。天竜寺の斜め前にある休憩所「ぶらっと嵯峨野」のギャラリーを予約して借りるとか。そこは老人割引があって1日千円ほどで貸してくれるとおしえてくれた。それを聞いて、婆はなんだが少しあかりがみえたようなきになった。私も頑張って描きためよう、と思ったのだ。
 いつもより少し遅くに病院に着くと、診察室前の廊下は人でいっぱいだった。皆婆と似たりよったりの年の人達ばかりである。それでも10ふんほどで順番がきて、首の牽引15分、吸盤通電15分。その間少し眠って、昼前にリハビリを終えた。この日、震災で出回らなかった漢方薬をやっと手にいれることができた。こむらがえりの特効薬と説明書きにある。2週間ほど切れていたせいかここ数日あけがたにまたこむら返りが始まっていたから、ほっとした。

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by babamama_123 | 2011-05-10 17:08 | 日々の記録 | Comments(2)

まなざし

ずーっと前から絵にしたいと思っていた写真がある。5,6年前家を出たきり今なお行方知れずの猫、寅雄の若い頃の姿を写したものだ。何をみつめているのか、いないのか、視線の先がとてもきになる。撮影したのは私だが、そのまなざしが気になっていいつかえにしようと思ってプリントアウトしておいた。その写真にはないチューリップを添えてみた。まだ未完成である。
 今マロンはトラがいなくなった年齢になった。落ち着いて思慮深げなとらにくらべると、赤ん坊のままのように見える。この冬は、朝方は爺さん、夜は婆さんの布団にもぐりこみ、胸に手をあて、顔をべったりくっつけて眠っていた。暖かくなった今は、布団の上に、しかもどまんなかにまるくなって眠る。目が覚めるのもはやくなって、4時前後になると、枕元に座ってご飯の催促。眠ってるふりをすると、耳をかじるやら、頭をかじって髪の毛を加えて引っ張るやら。かくして婆は毎朝4時起きで、このところ一日中眠たい。頭をかじるのは寅雄もやったことで、やっぱりとらおの魂がやどっているのかなぁ、なんて思ったりする。

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まろん 
朝の散歩の時、幅1.5メートルほどのの用水路を飛び越えようかと迷っている。
止めようとした途端見事に飛び越えました。
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by babamama_123 | 2011-05-09 15:47 | かく | Comments(0)

日曜の版画教室で、全粒粉100パーセントのパンをゲットしました。けんちゃんの、天然酵母、砂糖なしの健康パンです。もっちりした、重たいパンです。素朴な味で、これには、チーズや、オリーブオイルが合うと、早速食べるラー油のイタリヤンヴァージョンを作ってみました。2回目です。始めて作ったのは2月ごろだったでしょうか。なかなか好評で、大事に食べていたのですが、あるひ爺さんがお酒のあてにして、気がついたらからっぽになっていました。結構手間がかかるのにがっくりです。
パンにつけても、そのままパスタに混ぜても、お酢をたしてサラダのドレッシングにしてもとてもおいしいです。
材料 1.赤唐辛子6,7本(粗みじん切り)、ドライトマト(塩抜きしてみじん切り)
     アーモンドダイス、アンチョビー(ペースト状に叩く)
       以上を耐熱ボールに入れておく
   2.ニンニク6,7片(みじん切り)、玉ねぎ小半分(みじん切り)
   3.オリーブオイル1カップ
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作り方 2の材料とオリーブオイルを鍋にいれ、弱火でゆっくり炒める。
    香織が立ってきたら、2の材料だけ1の耐熱ボールに入れる。
    残りのオリーブオイルを煙が立ち始めるまで沸騰させる。
    煙が出始めたら、一気に耐熱ボールにあけ、かき混ぜる。
    泡立ちが収まり、温度がさがったら瓶に詰める。
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by babamama_123 | 2011-05-04 11:48 | Comments(2)

銅版画3作

4月3日から、2011年度春季銅版画教室がはじまりました。昨年秋の講座が終わった時、春までにモチーフを描きためておこうとはりきっていたのですが、結局ひとつも描かずに過ぎてしまいました。休んでしまえばそれっきりになるし、銅板がまだ少し残っていたのでとりあえず申し込みをし、残っていた小さな銅板を使って2作つくりました。そのあとどうするかおもいつかず、苦肉の策で、昔のアルバムから、版画におこすことをおもいつきました。
「葉っぱのお酒」、という題名でシリーズにしようかと考えています。記憶の断片である葉っぱをかき集めて、瓶につめ発酵させたらお酒になるでしょう。いろいろな記憶の葉っぱが混じり合って熟成したら、どんな味のお酒になるでしょうか。飲んだらきっと悪酔いしてあの世へまっしぐら、なんてことになるかも。そうなりそうな気配になったらやめるかも。今季のない婆さんですから、どこまで続くかわかりません。
桜のピクシー(はがきサイズ)
 (ピクシーは北欧の伝説の小人です。幸せを呼ぶということです)
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東山のつもり(はがきサイズ)
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ファミリー(試し刷り、傷あり)10×15㎝
 38年前の写真をもとに。末娘生後2カ月、長女3歳、次女2歳。一見幸せそうな家族の風景
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by babamama_123 | 2011-05-02 15:32 | かく | Comments(0)

ブログ再開

年が明けてからなんとなく気持ちの重い日が続いていました。どこがどう悪いというわけでもないのに、気力が萎え、その上いつになく寒い日が多く、身体を動かすのも、頭を働かせるのも億劫で、ブログも更新する気にならないまま、あっというまに4カ月が過ぎてしまいました。
4か月の間に日本は天地がひっくりかえるようなことがおこりました。一切合財を失ってなお頑張っている被災された方々を思うと、そんな自分が恥ずかしくなりました。私も頑張らなければとブログの更新からはじめようと思います。

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by babamama_123 | 2011-05-02 15:04 | 日々の記録 | Comments(0)