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メガネ君、さよなら 続き

翌日の午前中に手術した目の診察があった。金属製の眼帯が外され、視力検査と執刀医の診察がある。視力検査は視力表を上から読んでいくいつものと同じものだ。輪っかのどこがあいているか答えるのだが、私は一番上しかよく見えなかった。後はみえているけれど、輪っかが重なってばらばらに見える。乱視が残ったままだった。レンズを入れて1.0まで読むことはできた。手術前に、先生は、遠くが見えるようにするか、近くが見えるようにするかと言われ、私の近視歴が長く、近視に慣れているから、近くがよく見える方がいいでしょうと言われ、私も納得した上でのことだった。それでも裸眼で前は見えなかった壁のカレンダーの数字が読めるし、人の顔も見える。小数点以下二ケタの視力がひと桁上がったのは確実だった。部屋に戻って、まだ手術前の左目と交互に天井を見ても、その差は明らかだった。
 翌々日、同じ不安と緊張を抱えて左目の手術を受けた。同じ手順なのに少し時間がかかったような気がした。看護士さんに前より時間が長かったというと、先生が微調整をしていたようですと言われた。
 左目の結果は右目よりはるかによく、裸眼で4つ下までみることができた。がちゃ目である。右がわるいのでちょっとへんな感じがするが、メガネで同じに矯正できますと先生は言われた。
 お隣さんも順調に終り、土曜日の午前中に揃って退院となった。かかった費用も全く同じだった。
土曜日、眼帯を外して、迎えにきてくれた娘と早速外で昼食をした。いい天気で陽射しがまぶしかった。車にあったサングラスをかけて少し落ち着いた。お店で、メニューの小さな字も目を近づけなくてもみえて、おどろいた。
帰ってから、近くのスーパーに買い物に出かけた。道端の草花や、足元の小さな石ころまでその形が見える。スーパーでは、品物の値札が読み取れるし、道を歩いていて、お花がとてもきれいに見えた。遠くははっきりみえないけれど、身の回りはメガネなしでもいける。死ぬ前に又裸眼で暮らせる幸せをしみじみ味わった。メガネは3ヶ月後、視力が安定してからつくることになっている。その時のレンズはこれまでのよりずっと薄いにちがいない。無事に済んでなによりと感謝の気持ちでいっぱいである。

Commented by 8039fujisan at 2013-04-28 18:11 x
目が見ずらいって辛いですよね。
でも無事に手術も済み裸眼で物を見た時の感動は世の中が明るくなった感じがした事と思います。
私も遠視で老眼です。
2.0まで見えますが近くのものが見ずらいですね。
新聞を読むのも老眼鏡なしでは見ずらいです。
絵を描く時には拡大鏡を使い鳥を撮る時には裸眼です。
Commented by babamama at 2013-04-28 23:49 x
視力2.0!、すごいですね。鷹みたいですね。生まれてこのかた、メガネをつけても1.2までいかない視力、想像もつきません。なんでもはっきりみえるのでしょうね。目が少しみえるようになってから、サングラスの具合を見ようと鏡をみたら、なんとたくさんのしみを発見、自分がこんなに婆さんだったんだってわかり愕然としました。みたくないものまで見えるのは辛いです。
by babamama_123 | 2013-04-28 15:01 | 日々の記録 | Comments(2)