母の味

版画教室の飲み会から帰ると、冷蔵庫に立派な鮭の卵が2パックも入っていた。婆さんの留守中に、急な来客があって、娘が夕食の食材を買いに行ったスーパーで見つけたのだ。夕方だったので、30パーセント引のラベルが貼ってあった。これで急いでいくらを作って、と頼まれた。
鮭の卵をほぐしながら、なくなって3年になる母を思い出した。
北海道熊石の漁師の子として生まれ育った母は、魚料理が得意だった。亡くなった父も、母の手料理をてばなしでほめていた。魚といっても、ほとんど北海の魚で、いか、たら、さけ、ほっけなどである。この時期は鮭で、95歳でなくなる寸前まで、鮭の卵を買ってきていくらや筋子を作っていた。実家に行くと、冷凍庫の中に、筋子の醤油漬けや粕漬けがタッパーに入れて保管してあった。私は様々な事情で娘3人を連れて長期滞在で母の厄介になった。そのせいか、娘達とりわけ長女は祖母である母の作ったいくらが好物なのだ。母もうれしいらしく、子供たちが大きくなっても、実家に戻ると、必ず筋子や、母の郷里からとりよせはたうに、たらこ、などを用意して食べさせてくれたり、おみやげに持たせてくれるのだった。
いくらはこの時期、自分でもつくるけれど、最近お値段が気になって控えていた。
いつもは、お湯を通して、大根の切れ端で卵をとりだすのだが、今回は、薄い塩水につけながら指でしごき落した。粒が大きいので、思ったより簡単にとりだせた。皮や卵の抜け殻を取り除いて、2、3回塩水を取り換えて洗い、水を切って、びんなどに入れ、生醤油に漬ける。びんに入りきれなかった分は、みりんとお醤油を合わせ、火にかけアルコールを飛ばして、さめてから卵につけた。できて3時間もすると食べられる。夜中に帰ってきた娘は、うんま~、と行ってぱくついた。
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by babamama_123 | 2014-10-23 16:10 | 食べる | Comments(0)